カテゴリー「雑学」の14件の記事

2010-03-04

オランダ市議会選挙

昨日、3月3日はオランダの全国統一市議会選挙だった。全国431地方自治体gemeenteのうち、昨年冬に実施済みの自治体を除いた、394自治体が4年に1度の改選を行った。日本の地方議会選挙とは制度面でだいぶ異なる。

【投票日】日本では選挙と言えば日曜日が慣例だが、昨日は水曜日。町は普通に機能していたので、休日になるということでもない。投票率は50%強。

【投票時間】平日ということもあり、朝7:30から夜21:00まで投票所が開いている。ただし、いくつかの投票所は、なんと投票日の0:00から投票可能。そのうちの1つがフローニンゲンにあった。

Nachttien普通の大学生にとっては今回が選挙権を獲得してから初めての選挙となるため、学生の町であるフローニンゲンでは、市も協力して、"Nachattien"というイベントを投票日前日の夜から開催している。

Nacht(夜) + Achttien(18)ということで、18歳以上の若者向けの選挙前夜祭。場所は市の劇場である。DJが来てクラブのようになった劇場が、24:00を迎えると投票所になる(もっとも、イベントは続いているので、投票場所は別の部屋だろうが)。目的は、若者に投票してもらうことなので、それを誘導するために、フローニンゲン市の投票権を持った18-22歳の人は入場無料としている。それ以外の人は有料。

【選挙権】日本では外国人地方参政権についての議論が盛り上がっているが、オランダでは、市議会選挙については一部の外国人も投票権がある。年齢は18歳以上で、(1)オランダ国民のほか、(2)EU加盟国民、そして、(3)オランダに5年以上継続して(合法的に)滞在している者にも投票権が与えられる。ちなみに、国政選挙の投票権は18歳以上のオランダ国民のみであり、被選挙権も国・地方ともに18歳以上のオランダ国民のみである。

【選挙活動】日本では、選挙カーに乗った立候補者が市内を走り回るのだが、オランダではそのような光景はほとんど見られない。選挙ポスターや、スーパーなどが並ぶ町中でビラを配る人は見かけるが、選挙カーやマイクを使った活動は禁止されているのかもしれない。

Verkiezing1
比較的自由な感じの掲示板。この裏にもポスターが貼られていたりする。左上は赤鉛筆。オランダの投票は赤鉛筆でチェックするらしい。投票ボタンも導入されたらしいが、不正行為やプライバシーの問題などがあり、赤鉛筆に戻っている。

Verkiezing2
オランダらしい広告媒体。大学の駐輪場に一斉にかぶせられた赤いサドルカバーは、ある政党の宣伝用のもの。選挙活動に限らずたまに広告入りのカバーが勝手にかぶせられている。私のサドルはひびが入っているので、サドルカバーはありがたい。

【投票支援ツール】市議会選挙では、政党ごとの立候補者名簿が並んだ投票用紙から、1人を選んで投票することになっている。特定の立候補者を選ばない限り、投票したい政党の名簿順位1位の人にチェックを入れるらしいので、実質的には比例制で政党を選ぶのに近い。ということで、市民は何十人もの政策を比べる必要はなく、政党ごとのマニフェストを読むなどしてどの政党に投票するかを決めればよい。国レベルの政党もあれば、地方のみで活動している政党もある。

それでも、フローニンゲン市には11の政党があり、チラシなどですべての政党の政策に目を通すのは大変である。そのため、いくつかの自治体で導入されたのが、Stemwijzerである。投票のためのガイド(ポインタあるいはカーソル)という意味で、30項目の政策に賛成か反対を選ぶと、その選択がどれだけ各政党の政策と合致しているかを計算してくれる(個別の項目について、回答しない、あるいは計算から除外することも可能)。

http://www.stemwijzer.nl/

Stemwijzer
30項目にランダムに回答した後の計算結果画面。各政党の政策との合致割合を降順で示している。ちなみに、たまたま一番合致しているとされたのは、フローニンゲンの地方政党Student en Stad(学生と市)。

質問項目は、もちろん市のローカルなテーマで、例えば市内にトラムを走らせること、市職員の削減、月1回の営業可能日曜日の増加など。これを読むだけで、自治体の抱えている問題がある程度分かって面白いので、次回にでも興味深い項目を挙げてみようと思う。

さて、このStemwijzerの重要な点は、すべての政党が参加しているということである。日本の国政選や地方首長選でも、こうしたツールを導入すれば、市民の関心が高まるだろう。

開票作業は完了していないが、VVDとD66というリベラル系の2政党が大きく議席を伸ばした一方で、連立政権を組んでいたPvdA、CDA、CUは軒並み議席を減らすという結果になった。全国の市議会の合計議席数がこれまで最多だったPvdAは約1/3を失い、CDAが最多議席、VVDがそれに次ぐことになった。

現在、オランダの政局は混沌としており、2月20日にPvdA(労働党)がアフガニスタンへの派兵延長の是非を巡って連立政権を離脱、残った2党では過半数を維持できないために暫定政権となっていて、6月上旬に総選挙が行われる。

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2009-12-11

鉄道遅延の払戻し

オランダの鉄道料金の記事の補足で、遅延した場合は払戻しを受けることができると書いた。そのときはエンジントラブルで1時間立ち往生したのだが、切符はどうやら捨ててしまったようだ。

それも束の間、先月、また遅延に遭遇。アムステルダムから帰る途中、車内検札の職員にAmersfoortで乗換えではなく、その先のDeventerまで行き、そこからZwolleで再度乗り換えてGroningenに行くようにと指示された。結局、接続で待たされて、Groningenに着いたのは当初予定の約1時間遅れ。

ということで、返金の申請をしてみた。駅の窓口に置いてある「Geld terug bij vertraging(遅延による返金)」という申請書兼封筒に必要事項を記載し、切符を同封して郵送。その後、2週間ほど経ってから、全額を口座に振り込むというメールが来た。その直後に実際に振り込まれていたので、無事完了(オランダの銀行口座を持っていないと受け取れないのかもしれない。)。

目的地の鉄道駅への到着が、時刻表より30-59分遅れた場合は片道乗車券の半額、60分以上遅れた場合は全額が、郵送による申請で返金されるというのが基本的なルール。

往復(日帰り・週末)乗車券、一日乗車券は、共に30分以上で1/4、60分以上で1/2が返金される。その他の特別な乗車券や定期券等もおおむねこれに準ずる返金率が設定されている。ちなみに、返金額の下限は2.20ユーロ。

がんばってオランダ語を読んでいたのだが、意外にも(!)NSのウェブサイトに英語の説明ページがあった。
http://www.ns.nl/cs/Satellite/travellers/en-service/refunds-delays

NSの話でもう1つ。年間割引パスを駅の窓口で更新したのだが、銀行口座を確認してみると、なぜか2回引き落とされていた。同じ窓口に抗議に行くと、どうやら昨年の割引パスが自動更新されていたのに、新しくもう1枚カードを作ってしまったらしい。

昨年の申込時には自動更新しないとしていたはずなのに、職員は「1年更新するという申込みになっている」とか言っている。更新手続時には今使っているカードを見せたので、当然それに上書きされるのだと思っていたのだが、数日後には別のカードが送られてくる始末。。とにかく、窓口からカスタマーサービスに電話してもらい、返金の手続を終える。不安だったが、これもしばらくして銀行口座に無事振り込まれていたことを確認。

Schiphol_entrance

あまり関係ないけど、クリスマス仕様のSchipholの入口。もちろんSchiphol空港だが、ロゴの左下には (N)ederlanse Spoorwegen(NS=オランダ鉄道)とあるように、ここは鉄道駅の入口でもある。ここから出ても、あいにく歩いて遊びに行けるようなところはなく、ホテルとバスターミナルと駐車場しかありません。

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2009-11-19

2時間授業が1時間半の理由

大学院の講義は、基本的に1コマ2時間となっている。しかし、講義は正味1時間半。これには2つの理由がある。

1. academische kwartiertje

これを初めて知ったのはアムステルダムにいたときのこと。講義に遅刻した学生が、「この講義は時間どおりに始まるのか」と講師に質問した。オランダでは、時間割よりも15分遅れて講義を開始するという習慣があるらしい。アムステルダムでは、ごく一部の講師だけがこれを採用していた。

フローニンゲンでは、時間どおりに教室に行くと、既に講師がいて、学生もそこそこ入っているのだが、講義が始まらない。この冒頭の15分間をacademische kwartiertje(直訳すると、アカデミックな小15分間)と呼ぶ。ある講師は、この大学ではacademische kwartiertjeを取ることがルールになっていると言っていた。

ほとんどの講義は、9-11, 11-13, 13-15, 15-17時の2時間刻みで設定されている。この前書いたとおり、大学の講義は映画館も含め市内に点在する施設で行われる。そのため、連続する講義が離れた施設で行われると、移動時間が全くないという事態になる。これを冒頭の15分間で調整しているのである。

Gmwmap

学部の作ったマップ。授業が行われる可能性のある施設が示されている。主な教室は左上の学部の施設群に集中しているが、右上の建物の講義も結構多い。この2つの間は1kmくらいある。自転車がないと15分間での移動は困難である。

とはいえ、例外もあるようで、今日の講義では終了10分前になると、数名の学生がぞろぞろと席を立つので、講師が「私が何か変なことを言ったか?」と言うと、「次の講義が時間どおりに始まるので」と早退していた(講師も知っているのでジョークなのだが)。また、朝9時から始まる演習では、最初の講義で講師から提案があり、その前に講義がある人はいないという理由で9時ジャストから始まることになっている。

アムステルダム自由大学は、小さなキャンパスにほぼすべての大学の建物が入っていたし、私の参加していたプログラムはほぼ全員同一科目を履修することになっていたので、こうした問題は生じなかった。現在では、これを採用していない大学も多いらしい。

2. コーヒーブレイク

こうして15分遅れで始まった講義だが、45分経つと学生がそわそわしてくる。講義の折り返し地点で、15分の休憩が入ることが暗黙の了解となっている。オランダ人(学生)はとにかくコーヒーが大好きである。さほどおいしくもないインスタントコーヒー(濃縮したコーヒーをお湯割りしている)の自動販売機に行列を作る。私もそれに加わっているのだが。。

こうして、academische kwartiertje → 45分講義 → コーヒーブレイク → 45分講義、という一見システマティックな構成となっているのである。英語ということもあり、私の集中力は45分でほぼ限界を迎えるようになってしまっていて、すっかりこの仕組みに慣れてきている。

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2009-11-06

Laughter Therapy

クラスメイトに誘われて、Laughter Therapyを体験してきた。大学の心理学専攻の学生ネットワークが企画したもの。そもそもこのLaughter Therapyという言葉すら知らなかったのだが、直訳すると、笑うことによる心理療法。

20名ほどの参加者が夜に自転車で集合し、市の中心部から30分ほどかけて、治療を行っている小さな道場のような会場に移動。白髪でひげをたくわえた、いかにもそれらしい先生が登場し、体験治療を開始した。

ちなみに、その先生はtherapyではなく、meditation(瞑想)という言葉を使っていて、笑いだけでなく患者に応じて色々な治療を行っているとのこと。企業などからも依頼が来ているようで、必ずしも病気に対する治療ということではなく、健康増進のためのアクティビティの1つでもあるようだ。

まずは、笑いに入る前の準備として、立ったまま音楽に乗せて自由に身体を震わせて、心身ともにリラックスさせる。瞑想なので、以後は基本的に目は閉じたままである。

次に、座ってへそを中心に円を描くように上半身を動かす。先生は中心のことを、日本語ではhara(腹)と言うんだと説明していた。でも、この治療の起源は日本ではなく、インドらしい。

それからマットレスの上に仰向けに寝て、10分間自由に身体をストレッチする。先生がドラを鳴らしたところから10分間、みんな一斉に笑い出す。笑い声が混じった音楽が流れ、それに合わせて笑ってみる。瞑想していなくてもそうだが、人が笑っていると笑い出したくなるもの。しかし、10分間笑い続けるのはさすがに難しい。笑えないときは、起き上がって目を開けて、周りを見渡すと確かに笑いがこみ上げてくる。慣れてくると感情を出しやすいらしく、泣いたり怒ったりする人もいるらしい。それにしても、先生の狂ったような笑い方はすごかった。みんなそれに釣られて笑っていた。

10分間笑い続けた後は、10分間クールダウン。それでも、静寂に耐えられずに笑い出す人もいる。私は最後の数分は寝ていた。。

一通り終わり、お茶を飲みながらお互いの経験を語り、質疑応答で2時間弱の体験は終わった。アシスタントの人は、毎日朝起きたら一人で笑っているらしい。しかも音楽も無し。一人でやるのは難しい(そして恥ずかしい)ので、やはりこうしてみんなで集まってやるのが良いのかもしれない。

1回だけの体験なので効果はほとんどないと思うが、気分転換になるのは間違いない。科学的には解明されていないところも多いようだが、病は気からというとおり、感情も涙も出し尽くすくらい笑い続ければ、精神的なものに限らず病気が治癒することもあるというのは分かる気がする。

近所で笑い声だけが響いていたら、それはもしかしたらセラピーをやっているのかもしれませんhappy01

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2009-10-14

10月限定鉄道割引パス

以前、オランダの鉄道料金という記事で書いたとおり、年間55ユーロでオランダ国内の鉄道が平日朝を除いて40%引きになる割引パス(voordeelurenabonnement)を購入することができる。

昨年購入したパスが1年経ったので、継続するために窓口に申し込みに行くと、10月限定で3ヶ月間の割引パスが販売されていた。値段は15ユーロ。一日券や遠距離の往復が通常料金44ユーロなので、これを1回購入するだけで元を取ることができる。短期滞在者にもお得である。

1年パスは顔写真付きのカードが発行されるが、3ヶ月パスはおそらく写真不要。ただし、住所や電話番号などの個人情報の記入が必要となる。(そのため、数日程度の旅行者が購入できるかは分からない。ホテルの住所でも書いておけばよい気もするが。)

インターネットでも申込みが可能。
http://www.ns.nl/driemaandsvoordeel

オンラインショップにリンクされているので、actie code 2934E を半角で入力すると、購入の画面に進む。デビットカード・クレジットカードで決済すると、送料無料で自宅に郵送される。住所はヨーロッパ域内から選べるようになっているが、日本に郵送するのは無理だろう。
http://shop.zetes.be/PromoInputPage.aspx

これは10月31日までの期間限定キャンペーンなので、私は再び1年パスを購入した。

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2009-09-25

オランダでのDon'ts(やってはいけないこと)

学生の町であるフローニンゲンは、留学生を含む若者が多い。若者による犯罪防止のために警察では英語のパンフレットを作っていて、入学歓迎セレモニーの日には学生団体や保険会社とともに、警察がブースを出していた。そこで配っていた英語のパンフレットには、Do's and don'ts in Groningen(フローニンゲンでやってよいこと、やってはいけないこと)のリストがある。オランダの法律に抵触し、罰金の対象となる行為として例示されているものをいくつか紹介しておく。

【自転車関係】

1) 飾り窓地帯を自転車で走ること 60ユーロ
2) 夜に無灯火で自転車に乗ること 20ユーロ
3) 自転車の逆走 20ユーロ
4) 歩道を自転車で走ること 35ユーロ
5) 盗難自転車を購入又は譲り受けること 250ユーロ+犯罪記録

1)はあまり知られていないと思う。飾り窓red lightは街中にあるので日中は気づかずに通り過ぎてしまうこともあるかもしれないが、おそらく問題となるのは夜だろう。2)はアムステルダムで経験済み(記事はこちら)。聞いたところによると、最近になって点滅式は無灯火とみなされるようになったらしい。

フローニンゲンでは、車道が一方通行になっている通りでも、自転車を除外する(逆走を認める)標識がある場合があるが、そうでなければ、3)か4)に該当する可能性がある。

5)盗難自転車は、正規の中古自転車よりもだいぶ安いらしいが、これは重い犯罪行為である。原色のペンキで塗り直された自転車を見かけることがあるが、これらは盗難自転車ではないかと思う。

【公共の場での不適切行為】

6) 公共の場での飲酒 50ユーロ
7) 道で酔っ払うこと 60ユーロ
8) 公共の場での騒音(音楽、叫ぶこと) 90ユーロ
9) 公共の場での立小便 90ユーロ
10) 公共の場での破壊行為 150ユーロ

私の周りでもあまり知っている人がいなかったのが、6)の飲酒。出店でポテトなどを買うとついビールを飲みたくなりそうだが、確かにオランダではそういった店ではソフトドリンクしか売っていない。実は、アムステルダムのスーパーの前で、レジ袋に缶ビールを入れて飲んでいる人が警察に囲まれていたのを見たことがある。これは観光客でも注意すべきだろう。

もちろん、オープンカフェなどで提供されるアルコールは問題ないと思うが、公共交通機関の中は定かではない。トラムの中で缶ビールを持って騒いでいたクラスメイトが、運転手に「トラムは飲酒禁止なので降りろ」と言われていたが、鉄道(NS)の中では、飲酒している人を見かけることがある。

女王の日Koninginnedagの記事で、4月30日は「2つ以上アルコールを持ち歩いていると罰金を取られる」と書いた。普段は禁止されているが、この日だけは例外ということなのだろう。

【その他】

11) 身分証明書(ID)不携帯 60ユーロ
12) 不正ID所持 220ユーロ
13) 警官を侮辱すること 250ユーロ

日常でIDの提示を求められたことはないが、上に挙げた行為やトラブルに巻き込まれたときにはIDは必要になるはずなので、パスポートか滞在許可証は常に持ち歩くようにしないといけない。

13)について、警官は一般人と比べて面の皮が厚くないといけないと考えられてきたが、そんなことはなく、警官に対する侮辱発言は有罪だとする逆転判決が高裁で出た。
Insulting police officers is a crime (Dutchnews)

おまけにもう1つ。自動車運転中の携帯電話の通話・操作は罰金150ユーロの違法行為だが、来年から取締りが厳格化されるとのこと。
Police get tough on phoning while driving (Dutchnews)

なお、パンフレットではドラッグ政策についても触れているが、誤解を与える記述は避けたいので、ここでは書かないことにする。

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2009-08-19

オランダの鉄道料金

週末は南で過ごしたのに、月曜日に再びアムステルダムへ。今度の大学院から、アムステルダムの大学院で必要な単位を取得して卒業見込みであることを示すdeclarationをもらって来いと言われた。しかも、金曜日の夕方に電話で言われて、月曜日か遅くても火曜日に持って来いと。。

修了の判定を行う手続的なexaminationは8月末日にあるので、それまではdeclarationなど出るはずはないのだが、とりあえず修了に必要な60ECTS(欧州の大学での共通単位)の成績リストだけでももらって来ることにした。アムステルダムの学部事務所が13時に閉まるので、昼前に到着するように家を出たのだが、直通の電車に間に合わずに、40分待って乗り継ぎ電車に乗る。

Groningen_brug
フローニンゲン駅とフローニンゲル美術館を結ぶ橋。運河を船が通ると数分は通行できないので、急いでいるときはここを通らないようにしないといけない。橋の裏側の模様は、人が風車に向かっておならをしたり、木が人に向かって小便をしたりと面白い絵が並んでいる。

途中のAmesfoortでドイツ鉄道DBの車両のスキポール行きに乗り換える。出発して20分ほどで停まる。車内アナウンスは、オランダ語→ドイツ語→英語だが、オランダ人がブーブー言っているので、何かあったと思ったら、英語によるとエンジンが故障したので取り替えるとのこと。おそらく予備のエンジンもうまく機能しなかった模様で、次のアナウンスでは1時間遅れる、とsweat02

隣の線路が両方向運行の単線になって、後続車両がどんどん追い越していく。それに乗せてくれ、と思いながら1時間ちょっと待つとようやく動き出した。結局大学には12時半ごろに着いたのだが、これで間に合わなかったら、オランダ語の授業をもう1日休んで、また日帰り旅行をしないといけないところだった。

オランダの電車は遅れるとよく聞くのだが、幸い、これまで1年間はほとんど遅延に遭うことはなかった。ドイツの車両だったが、ようやく体験させてもらった。乗客は、慣れているのか、時間に余裕があったのか、感情的になっている人はあまりいなかった。おおらかである。
※追記 当時は知らなかったのだが、NSでは30分以上の遅延に遭うと返金が受けられる。基本ルールは30分以上で半額、60分以上で全額が返金される(往復乗車券の場合はそれぞれ1/4と半額)。当然そのときの切符が必要なのだが、捨ててしまった。。(2009.10)

さて、オランダの鉄道の時刻表と料金については、オランダ鉄道NSのウェブサイトで確認できる。

http://www.ns.nl/ (オランダ語・英語)

往復乗車券は割引があるが、平日はその日に限り(日帰り旅行)有効である。週末は、週末往復乗車券があり、金曜日の19時から月曜日の朝4時まで有効で、料金は平日用の往復乗車券と同額である。

1日乗車券は44ユーロで、オランダ国内乗り放題となる。例えば、フローニンゲンからアムステルダム(中央駅)の往復は42.30ユーロだが、ロッテルダムとの往復は44ユーロと1日乗車券と同額となる。往復乗車券は、1日乗車券の金額が上限となる(250キロ以上離れている場合)ようなので、どちらを購入しても同じである。ということで、万一行き先を変更することを考えて1日乗車券を買うことにしている。ただし、1日乗車券は週末も1日限りなので、週末旅行をする場合は、週末往復乗車券を買うことになる。(金額はすべて2等席の場合)

この金額を見るとあまり簡単に南に遊びに行けないのだが、長期滞在者はオフピーク割引パスVoordeelurenabonnementを買うのがお勧めである。このパスは1年間有効で、オフピークはほぼすべての乗車券が40%割引で購入できる。平日朝9時まではピーク時間のため使用できないが、土日祝日や7・8月は時間に関係なく有効である。

このパスがあれば、1日乗車券は26.40ユーロとなる。しかも、このパスを持っている人がいれば、同乗者3人まで同じ割引を受けることができる。申し込みは、NSの主要駅に置いてあるパンフレットに必要事項を記入して、顔写真とともにNS駅に持って行く。郵送でも可能だと思うが、窓口に持参すると仮のカードを発行してもらえるので、その日から使うことができる。

パスの料金は、年間55ユーロ、更に15ユーロでRailPlusという国境をまたぐ欧州の鉄道の25%割引パスを付加することができる。私はRailPlusを付けたもののほとんど使う機会がない。その大きな理由はThalysには適用されないことだと思う。ドイツ方面に行く人には良いのかもしれない。

なお、おそらく毎年9月~10月頃にこのパスのセールをやっていて、45ユーロ(+15ユーロでRailPlus)で購入できたと思う。
※追記 どうやら、毎年セールをやっているわけではないようである。2009年10月には3ヶ月パスが売られているが、1年パスのセールはやっていない。(2009.10)

さて、フローニンゲンに成績リストを持っていくと、これはdeclarationじゃないと言われる。「それじゃあ、仕方ないので、通常の学生登録手続にするよ」と。要は、オランダの大学の卒業証明かそれに類する書類(declaration)があれば、登録手続を早めに進めることができたというだけの話だった。そんなことなら、別に無理して往復6時間以上の日帰り旅行をしなくて良かった気がするgawk

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2009-07-29

オランダへの留学準備情報(書類編)

修論を提出し終えて、再びフランスに戻った。と言っても、修論の続きではなく、パリから10日ほどかけてマルセイユまで南下していた。研究活動としては、、各地のレンタサイクルシステムの視察ということで。これについては、明日からぼちぼち書くことにします。

それよりも、9月からの新学期に向けて、大学院進学等でオランダに長期渡航を検討されている人のために、もう少し情報を整理して提供した方がいいのではないかと思ったので、簡単に私の経験と最新の情報をまとめておく。

※ここで説明する内容は、あくまで私が経験した、あるいは調べた範囲のものを参考までにお知らせするものなので、最新の情報は各自確認してください。(万一制度が変わって手続に支障が出ても、私は責任を負えません。)

今回は、書類編。日本から持っていく必要があるのは、戸籍謄(抄)本(以下「謄抄本」とする。)。この書類は、住民登録と滞在許可にそれぞれ必要である。したがって、2通用意するべきである。

私の知る限りでは、自治体への住民登録時にコピーを取って原本を返却してくれるケースが多いので、その場合は当該原本を滞在許可申請に使えるから、1通だけでよいことになるが、原本を自治体に持って行かれると滞在許可には別途原本が必要になるので注意。どうしても最低限しか持って行きたくない人は、事前に自治体に問い合わせて原本を返却してくれるか確認するしかない。

以下の手続(アポスティーユ認証、翻訳、リーガライゼーション)は、謄抄本1通ごとに対して行う必要があることに注意。

【渡航前(日本国内)】

1.自治体(市区町村)から戸籍謄本又は抄本(どちらでもよい)を入手する。
 入手方法・金額は各自治体のウェブサイトで確認。特にこだわりがなければ、謄本をもらっておけば確実だと思う。渡航3ヶ月前を過ぎてから入手すべき。ステープルは外さない。

2.謄抄本に対して、日本国外務省からアポスティーユ認証を受ける。
 提出・受取りは、外務本省・大阪分室へ直接出向くか、郵送でもできるが、郵便で提出して窓口で受け取ることはできない。無料。詳細は外務省のウェブサイトを確認のこと。付箋は、謄抄本にステープルで留められ、割印を押される。
(アポスティーユ認証とは、当該公文書(この場合は謄抄本)が正しいものであることを外務省が認証して、その旨の英文付箋を公文書に添付することであり、内容自体の翻訳ではない。)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/shomei/index.html (日本国外務省)

【オランダ渡航後】

3.在オランダ日本大使館(ハーグ)で、謄抄本を基に戸籍記載事項証明の翻訳を受ける。
 通常は、ハーグに出向いて申請し、1週間後くらいに再度出向いて取りに行く。1通8.50ユーロ。アムステルフェーン等の領事出張サービスで申請することも可能。郵送での受取りは推奨されていない。詳細は、日本大使館のウェブサイトを確認のこと。
http://www.nl.emb-japan.go.jp/j/consulate/shomei.html (在オランダ日本大使館)

 なお、大使館以外(日本国内を含む。)の登録された翻訳者(beëdigde vertaler/sworn translator)に英訳又は蘭訳してもらってもよいが、確実性・経済性を考えると大使館が良いと思う。

4.オランダ外務省MINBUZA(ハーグ)で、翻訳についてリーガライゼーションを受ける。
 Legalisationとは、翻訳された記載事項について、当該翻訳が正当なものであることのお墨付きのスタンプをもらうことである。1通10ユーロ。オフィスは平日午前中(9時~12時半)しか営業していない。11時半までに申請すれば即日でLegalisationを受けることができる。ただのスタンプなので、混んでいなければ10分もあれば終わる。11時半以降だと、翌日以降受取りになってしまうので注意。

 したがって、朝早く(9時以降)に日本大使館で翻訳を受け取り、その足で11時半までに外務省で申請をすると午前中に完了する。大使館は駅からトラム、外務省は駅前なので、時間には余裕を持っておくことが大事。http://www.minbuza.nl/en/welcome/comingtoNL,legalisation_of_documents (オランダ外務省)

5.住民登録及び滞在許可の申請を行う。
 住民登録registrationは住居のある自治体へ、滞在許可residence permitは入国管理局(IND)へそれぞれ申請する。

 住民登録は渡航後5営業日以内とされているものの、翻訳を大使館でお願いしている間に5日経ってしまう。ということで、これはできるだけ速やかに行うようにしておけばよいと思われる(5日以上経ったという理由で断られたという話は私は聞いたことがない)。上の手順で準備した書類の他、パスポート及び住居の契約書を持っていくこと(アムステルフェーン市の例)。

 滞在許可は留学の場合1年単位で必要に応じ延長手続を取る。通常の大学・大学院は、大学側がまとめてINDに申請してくれると思うので、その前に自分で進めないほうがよい。Introduction weekで説明があるはずだが、不安であれば大学の担当者に問い合わせてもよい。大学に必要書類を提出すると、無事滞在許可証の準備ができたら最寄りのINDに許可証を取りに行くよう指示される。

これでOKのはず。不明な点はコメントで質問してください。大使館や外務省に入るには身分証明書が必要なので、忘れずに。その他、滞在許可に必要な書類等、一部省略しているので、各自確認の上準備してください。

保険については、オランダの歯医者と留学保険のエントリーで大体説明しているので、大丈夫かと。次は何編だろうか。質問があったら、調べて書くことにします。

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2009-06-27

世界最大級の花、ライデンで開花中

パリも残すところ2週間だが、オランダで気になるニュースが。

私のオランダのニュース源は、日本語と英語。オランダ語の記事を読んでもまともに理解できないので。

まずは、ポートフォリオ。オランダのニュースが1日1つ程度簡単に紹介されている、貴重な日本語の情報源。ベルギーのニュースが載るもある。たまにアクセスして眺める程度。
http://www.portfolio.nl/

もう1つは、DutchNewsというオンライン新聞。このサイトのいいところは、毎日夕方に5本程度トピックをメールで配信してくれること。1行の見出しだけなので、気になる記事はリンクからサイトの記事本文に飛ぶことができる。
http://www.dutchnews.nl/

毎日オランダの最新情報を把握する必要は全くないのだが、面白いトピックが記事になっていることが多い。

そのDutchNewsに、先週末「Titum arum set to bloom in Leiden」(記事はこちら)という記事が出ていた。それによると、Titan arum (Amorphophallus titanum) が先週の日曜日に開花するという。この花は、日本語では「スマトオオコンニャク」と言われ、7,8年(情報によって5~15年くらい幅がある)生育した後、1~2日だけ開花する。

咲いている場所は、ライデン大学の植物園Hortus Botanics。ここには、シーボルトが持ち帰った日本の植物を植えた日本庭園もある。開花情報は、webcamで見ることができるのだが、今週何度か見ても咲いている様子はなかった。

・・・しかし、金曜日、ついに開花tulip

Amorphophallus_titanum

webcamで見ると、花(正確には花序)はもっと開いている。高さは180cmなので、オランダ人の男性と同じくらい。花が咲いたときに強い腐臭が出るらしい。隣の花も結構大きくなっているので、近いうちに咲くのだろうか。

ウェブカムは、こちらから見ることができる。
http://www.video.leidenuniv.nl/fsw/hortus.htm

植物園のトップページからも、"Kijk op de webcam"をクリックするとメディアプレイヤーが起動する。
http://hortus.leidenuniv.nl/index.php

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2009-02-24

オランダの歯医者と留学保険

以前のエントリーで銀歯が外れたのではめてもらったことを書いたが、今度は歯が欠けた。アパートの近くのカフェでタイカレーを食べたら、オーブンで焼いてカリカリになったタイ米が歯にくっついてしまった。そこで、デンタルフロスや爪で取ろうとしていると、色も大きさも米にそっくりの歯のかけらが取れた。。以前から違和感があったので、ひびが入っていたのかもしれない。

早速歯医者の電話をすると、10日後くらいの予約が取れた。で、月曜日に行くと今回はオランダ人の先生。やり取りは英語だが、たまに日本語が入る。レントゲンを撮って、麻酔を打って、詰物を入れる。詰物は銀ではなく白いもの。治療は30分くらいでささっと終わり。オランダでも、半年に1回、定期的に診察を受けることを勧められた。

日本で入った留学保険は歯科治療は補償の対象外なので、実費を支払わないといけない。結構高そうだが、金額は請求書が後日送られてくるまで分からないdespair

ちなみに、帰って麻酔が残ったまま食事をしていたら、感覚がないので頬の肉を噛みまくっていたらしい。麻酔が覚めたら痛いし、血が出ているweep 麻酔、恐るべし。

その後、市役所に住所変更の届出に行く。市役所は改装中だが、中は広くて既にきれいになっている。わが町アムステルフェーンで書いたとおり、日本人はアムステルフェーン市で一番多い外国人であるため、日本人向けの案内が目立つ。

大きいのに、情報量が少ない看板。

Gemeente_deur
入口はこっち、というのがオランダ語と日本語で書いてある。英語やフランス語を差し置いて、日本語が2番目に書かれているのはアムステルフェーンくらいだろう。右下には「工事中ですが、業務は通常どおりやっています」とオランダ語で書いてある。

そして、出口にある看板。

Gemeente_totziens

なぜか日本語だけ「さようなら」だけでなく「宜しくおねがいします」とある(濁点の位置がずれてるthink)。1つだけにして、代わりに中国語とかヒンディー語にすればいいのに。

閑話休題。日本の保険会社が提供している留学保険は、ほとんどが歯科治療をカバーしていないが、一定条件で半額を補償するという特約が付けられる保険もあった気がする(結構高い)。日本の保険は出国後に加入することができないと言われたので、留学直前に歯科特約の無い、2年間で20万円くらいの保険に入った。おそらく日本で入るとどこも同じような値段と補償内容だと思う。

国・大学によっては、大学が指定する保険に加入することが義務付けられていたりするので、事前に確認する必要がある。私の場合は、大学から保険についての情報は全くなかったので、あまり事前に深く調べなかったのだが、オランダに留学する際の保険の仕組みは以下のとおり。

○勉強以外に、アルバイトや報酬をもらうインターンシップを行う場合は、基礎健康保険Basisverzekeringへの加入が必要。保険は民間会社と契約する。

○アルバイト等を行わなくても、30歳以上で、かつ3年以上滞在する場合も、基礎健康保険への加入が必要(ただし、滞在が1~3年の場合は、一時的な滞在であることを示して認められる必要がある。)。

○アルバイト等を行わず、かつ30歳未満の場合は、基礎健康保険の補償内容をカバーする民間の保険に加入すればよい。

基礎健康保険は、年間1000ユーロ強だが、医療補償は限定的で、かつ賠償責任などは補償の対象外となっている。一方、民間の保険は、例えばAONが提供する学生向けの保険は歯科治療も上限はあるものの全額カバーされていて、日額1.27ユーロ(月40ユーロ)とかなり安い。日本の保険とカバー範囲が異なる可能性もあるので、事前に必要な内容が補償されるか確認した上で、オランダに来てから保険に加入するのが良いと思う。なお、滞在許可が出ないと保険の契約ができないらしいので、滞在許可を得てからすぐに加入することとなる。

AONの学生向け保険→ https://www.students-insurance.eu/studenten/netherlands/home/

NUFFIC(オランダ高等教育国際協力機関)→ http://www.nuffic.nl/international-students/preparation-stay/preparing-your-stay/insurance/health-insurance

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