« 10月限定鉄道割引パス | トップページ | アムステルダム・マラソン、そして試験 »

2009-10-15

Blog Action Day: Climate Change and Consumer Behaviour

先日書いたとおり、今日は Blog Action Day です。テーマはclimate change。

環境の勉強をしてきたのだから、少しはまともなことを書きたいところだが、あまり立派なことは書けそうにない。

Bad09先週、部屋の電球が切れたのだが、続けざまに今週はキッチンの電球が切れたflair

ということで、今日は何となく考えていること-消費者行動について。

京都議定書における日本の温室効果ガスの削減目標は基準年(1990年、ただし3ガスは1995年)比で、約束期間(2008-2012年)にマイナス6%を達成することである。しかし、よく知られているとおり、2007年度時点で基準年の排出量のプラス9%になっている。

総排出量の9割近くを占めるエネルギー起源CO2の内訳を見てみると、産業部門は基準年比で微減しているのに対し、運輸・業務・家庭部門が増加している。とりわけ、業務部門と家庭部門は基準年比で40%を超えるCO2が排出されている。

基準年からの人口増加はせいぜい3%程度なので、家庭での1人当たりのエネルギー消費がいかに増加しているかが分かる。主な原因は、世帯数の増加や電気電子機器の普及などが考えられるが、温暖化対策のために1人暮らしを制限したり、IT機器の保有台数や使用時間を制限するのは到底無理である。

そうなると、家庭部門のエネルギー消費を抑制するためには、使用機器の省エネ化を進めるのが現実的かつ有効な手段の1つとなる。電球が正にそれである。現在、家庭用照明に使われている白熱電球の電球型蛍光灯への移行が世界中で進んでいて、日本でも業界が自主的に事実上の生産中止に向けて進み始めている。

さて、電球が切れた私は、スーパーマーケットの電球売場を物色する。メーカーに関しては、フィリップス製(オランダですから)のものがほとんどで、一番下の棚に知らないメーカー製のものがある。それぞれ、白熱電球と電球型蛍光灯があり、フィリップス製は消費電力を30%程度抑えた白熱電球もある。

電球型蛍光灯の特徴は、寿命が長く(例えば約6倍)、消費電力が少ない(例えば約1/5)だが、値段が高い。EUではエネルギー消費をA(省エネ)からGまでカテゴリー分けしてラベリングすることとされていて、白熱電球は下から3番目のE、蛍光灯は最上ランクのAである。その代わり、蛍光灯はかなり値段が高い。この他に、蛍光灯よりも更に寿命が長く、消費電力が少ないLED電球も市販され始めているようだが、現時点ではスーパーでは売れない程の高級品である。

ということで、一般的な選択肢は以下のとおりとなる。色合いが異なる白熱電球なども販売されていたが、ここでは普通の電球を購入することを想定する。

1.フィリップス社 白熱電球 0.70ユーロ E
2.〃 省エネタイプ白熱電球 2ユーロ C
3.〃 電球型蛍光灯 6ユーロ A

4.某社 白熱電球 0.40ユーロ E
5.〃 電球型蛍光灯 2ユーロ A

ここで、消費者はどれを選ぶのだろうか。

私は5番だった。3番と言いたいところだが、6ユーロは私(学生)の感覚ではまだ高すぎる。4番の10倍以上もする。メーカーによって性能に違いがあるかもしれないが、同じ2ユーロを払うのであれば、2番よりも消費電力の少ない5番を選んだというわけである。

私のアパートに住む他の学生はどうだろうか。おそらく、経済的な理由から4番が多いだろう。学生は経済的に厳しいということだけではなく、彼らは1年前後しか滞在しないため、長寿命製品に対するインセンティブが低い。また、水光熱費は家賃に含まれているので、消費電力についてもインセンティブが働かない。自らの利益を優先する利己的egoistic思考のみが行動に反映されると、経済性に優れた4番(電球の機能性によっては異なる回答になる可能性もある)が選択される。

では、蛍光灯を選択する動機付けは何だろうか。利己的な価値指向に対して、気候変動に脆弱な生態系や人間に配慮する(べき)という、生物(地球)保全的biospheric、利他的altruisticの2つの価値指向があると考えられている。こうした価値指向は、環境問題に対する信念や意思と密接に結び付き、実際の行動(この場合は、商品の選択)に影響する。

蛍光灯がより選択されるようにするためには、当然ながら、白熱電球との経済的な乖離を小さくすることが必要である。これにより、利己的指向に比べて利他的・生物保全的指向が大きくなる消費者が増え、それが行動に反映されることが期待できる。しかし、この電球の選択に限らない、長期的な行動の(環境配慮型への)転換を進めるためには、指向そのものが変わることが効果的である。

ということで、この電球問題には大した結論を用意していないのだが、この1年間はこうした環境の価値観に関する心理学的なアプローチを研究したいと考えている。

|

« 10月限定鉄道割引パス | トップページ | アムステルダム・マラソン、そして試験 »

日常生活」カテゴリの記事

環境」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1080278/31803677

この記事へのトラックバック一覧です: Blog Action Day: Climate Change and Consumer Behaviour:

« 10月限定鉄道割引パス | トップページ | アムステルダム・マラソン、そして試験 »