2009-11-07

映画館で講義

今週から、前期の後半、つまり2つめのブロックが開始された。大学の施設は町中に散らばっているので、科目によって学部の本館、別館、大学本部など様々な場所に移動することになる。

木曜日の講義は、いわゆる学部の別館に当たる建物で行われる予定だったのだが、最初の講義は「Images 1」に変更になった。これが、Images。

Image1

どう見ても、大学の施設ではない。地階はカフェになっていて、そこを通り抜けると、Images 2と3があり、階段を上った1階にImages 1がある。建物の上部にConcerthuis(コンサートハウス)と書いてあるが、実はここは映画館movie 

ということで、「教室」の中は、こんな感じ。

Image2

おそらく200席くらいあるのだが、学生は30名程度。教室の大きさの問題ではなく、単に教室の数が不足しているようだ。映画館なので、映像や音声は大丈夫だと思ったのだが、Realplayerがインストールできずに開始が遅れ、予定していた講義内容が終わらなかった。。

実は、映画館で講義をやっているらしいという話は以前から聞いたことがあった。ここよりも大きなPatheという映画館も教室として使われている。先日、心理学科の学部生に会ったとき、学部は毎年肥大化していて、今年はオランダ語コースの新入生は800人、internationalの学生を含めると1000人近くになっているそうだ。もっとも、1年経つと25%くらいは休学したり、転籍したり、辞めてしまうらしい。

ということで、心理学概論のような授業は800人近くが必修となることがあり、一番大きな映画館(上映部屋)で講義があり、それには入れなかった学生は隣の部屋でサテライト講義を受けるという仕組みになっているとのこと。

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2009-11-06

Laughter Therapy

クラスメイトに誘われて、Laughter Therapyを体験してきた。大学の心理学専攻の学生ネットワークが企画したもの。そもそもこのLaughter Therapyという言葉すら知らなかったのだが、直訳すると、笑うことによる心理療法。

20名ほどの参加者が夜に自転車で集合し、市の中心部から30分ほどかけて、治療を行っている小さな道場のような会場に移動。白髪でひげをたくわえた、いかにもそれらしい先生が登場し、体験治療を開始した。

ちなみに、その先生はtherapyではなく、meditation(瞑想)という言葉を使っていて、笑いだけでなく患者に応じて色々な治療を行っているとのこと。企業などからも依頼が来ているようで、必ずしも病気に対する治療ということではなく、健康増進のためのアクティビティの1つでもあるようだ。

まずは、笑いに入る前の準備として、立ったまま音楽に乗せて自由に身体を震わせて、心身ともにリラックスさせる。瞑想なので、以後は基本的に目は閉じたままである。

次に、座ってへそを中心に円を描くように上半身を動かす。先生は中心のことを、日本語ではhara(腹)と言うんだと説明していた。でも、この治療の起源は日本ではなく、インドらしい。

それからマットレスの上に仰向けに寝て、10分間自由に身体をストレッチする。先生がドラを鳴らしたところから10分間、みんな一斉に笑い出す。笑い声が混じった音楽が流れ、それに合わせて笑ってみる。瞑想していなくてもそうだが、人が笑っていると笑い出したくなるもの。しかし、10分間笑い続けるのはさすがに難しい。笑えないときは、起き上がって目を開けて、周りを見渡すと確かに笑いがこみ上げてくる。慣れてくると感情を出しやすいらしく、泣いたり怒ったりする人もいるらしい。それにしても、先生の狂ったような笑い方はすごかった。みんなそれに釣られて笑っていた。

10分間笑い続けた後は、10分間クールダウン。それでも、静寂に耐えられずに笑い出す人もいる。私は最後の数分は寝ていた。。

一通り終わり、お茶を飲みながらお互いの経験を語り、質疑応答で2時間弱の体験は終わった。アシスタントの人は、毎日朝起きたら一人で笑っているらしい。しかも音楽も無し。一人でやるのは難しい(そして恥ずかしい)ので、やはりこうしてみんなで集まってやるのが良いのかもしれない。

1回だけの体験なので効果はほとんどないと思うが、気分転換になるのは間違いない。科学的には解明されていないところも多いようだが、病は気からというとおり、感情も涙も出し尽くすくらい笑い続ければ、精神的なものに限らず病気が治癒することもあるというのは分かる気がする。

近所で笑い声だけが響いていたら、それはもしかしたらセラピーをやっているのかもしれませんhappy01

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2009-10-29

今年もサマータイムが終わった。

試験が終わり、もう1つの授業の課題であるエッセイを書く日々。それにしても、社会科学系のエッセイを英語で書くのはしんどい。やっとの思いで昨夜書き上げたのだが、あまりの英語の稚拙さにがっかりする。

日曜日には、朝2時台が繰り返されて、サマータイムが終わった。翌日、街中の時計を見ていると、教会も大学も、商店もほとんど正しい時間(=冬時間)に戻されていた。唯一、夏時間を刻んでいたのは、Vismarktに面したAa教会。

Aakerk 

まあ、写真を載せても伝わらないのですが。

そんなわけで、オランダはすっかり秋になってきた。それでもまだ太陽がのぞく日があるのが救いである。駅前の運河の脇に転がる自転車たち。

Herfstdag

幸いぎりぎりのところで止まっている。風で吹き飛ばされたのか、誰かがいたずらでやったのか。これを一人で取りに行くのはちょっと怖い。

家でパーティをやったこともあり、スープができそうな材料が結構揃っていたので、Groninger Mosterdを使ってマスタードスープを作ることにした。ウェブでオランダ語のレシピをいくつか見つけたが、どれも作り方(入れる順番)が違う。

Mosterdsoep

意外と面倒だったけど、学食で食べるスープよりはおいしかった気がする。

銀行口座の明細を見ていると、鉄道パスの料金が二重に引き落とされていることに気づく。窓口で更新したのに、それとは別に自動更新(引き落とし)されていたらしい。1年前の申込時に自動更新を申し込んだ覚えはないのだが、、恐るべしNS。駅の窓口からコールセンターに電話してもらい、後日振り込まれることになったが、怪しい。

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2009-10-21

アムステルダム・マラソン、そして試験

日曜日、アムステルダム・マラソンに行ってきた。といっても、今回は応援のみ。

アムステルダム・マラソンは事前申込制となっていて、翌日の月曜日に試験があることが分かっていたので、今年はエントリーをしなかった。今回の試験期間では試験は1つだけだったので、週末をずっと勉強に充てなくても何とかなりそうなことが分かり、アムステルダムに行くことにした。

ゴールのオリンピックスタジアムの少し手前にあるフォンデルパークVondelparkで応援。マラソンを沿道で応援するのは初めて。当日は快晴で、気温もそれほど高くないのでマラソン日和。今思えば、ハーフマラソンにエントリーしておけばよかった。。

40km地点付近で待っていると、ちょうど2時間くらいで先頭のランナーが通過。ケニア人のGilbert Yegonという初マラソンの選手で、結局そのまま2.06.18のコースレコードで優勝した。

Adammarathon1

2,3位もケニアの選手。上位10人は、全員ケニア・エチオピア勢だった。

Adammarathon2

その後も女子の選手や、一般ランナーを拍手で応援。知り合いの日本人も数名見つけることができた。昨年出場したハーフマラソンのときは、Vondelparkでかなり声援を受けた記憶があるのだが、実際に応援している人は意外とまばらだった。

Adammarathon3

その後、試験勉強を終わらせて、日本人ランナーの飲み会に合流。といっても30分ほどで終電になってしまい、そのままGroningenに帰宅。走っている姿を見て、再びマラソン熱が上昇中spa

翌日の試験は、18:30-20:30というかなり遅い時間。フローニンゲン大学では、通常試験はexamenhalという体育館のような試験専用の巨大な会場で実施される。複数の試験が同時に実施されるので、自分の受験する科目のエリアを見つけて着席する。

18:30ちょうどに会場に入ると既に問題用紙と解答用紙が並べられていて、解き始めている学生もいる。結構適当な感じ。。日本人の得意な持込み不可closed-book examだったので、がんばって覚えれば何とかなる。最初の試験ということで緊張したが、落とすことはないだろうと思う。ちなみに、今回落とすと、学期末(年明け)の追試期間に試験がある。つまり、前期の科目を落とさなければ、この期間は春休み(冬休み?)になる。

Vondelparkでのかわいい1シーン。

Adammarathon4

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2009-10-15

Blog Action Day: Climate Change and Consumer Behaviour

先日書いたとおり、今日は Blog Action Day です。テーマはclimate change。

環境の勉強をしてきたのだから、少しはまともなことを書きたいところだが、あまり立派なことは書けそうにない。

Bad09先週、部屋の電球が切れたのだが、続けざまに今週はキッチンの電球が切れたflair

ということで、今日は何となく考えていること-消費者行動について。

京都議定書における日本の温室効果ガスの削減目標は基準年(1990年、ただし3ガスは1995年)比で、約束期間(2008-2012年)にマイナス6%を達成することである。しかし、よく知られているとおり、2007年度時点で基準年の排出量のプラス9%になっている。

総排出量の9割近くを占めるエネルギー起源CO2の内訳を見てみると、産業部門は基準年比で微減しているのに対し、運輸・業務・家庭部門が増加している。とりわけ、業務部門と家庭部門は基準年比で40%を超えるCO2が排出されている。

基準年からの人口増加はせいぜい3%程度なので、家庭での1人当たりのエネルギー消費がいかに増加しているかが分かる。主な原因は、世帯数の増加や電気電子機器の普及などが考えられるが、温暖化対策のために1人暮らしを制限したり、IT機器の保有台数や使用時間を制限するのは到底無理である。

そうなると、家庭部門のエネルギー消費を抑制するためには、使用機器の省エネ化を進めるのが現実的かつ有効な手段の1つとなる。電球が正にそれである。現在、家庭用照明に使われている白熱電球の電球型蛍光灯への移行が世界中で進んでいて、日本でも業界が自主的に事実上の生産中止に向けて進み始めている。

さて、電球が切れた私は、スーパーマーケットの電球売場を物色する。メーカーに関しては、フィリップス製(オランダですから)のものがほとんどで、一番下の棚に知らないメーカー製のものがある。それぞれ、白熱電球と電球型蛍光灯があり、フィリップス製は消費電力を30%程度抑えた白熱電球もある。

電球型蛍光灯の特徴は、寿命が長く(例えば約6倍)、消費電力が少ない(例えば約1/5)だが、値段が高い。EUではエネルギー消費をA(省エネ)からGまでカテゴリー分けしてラベリングすることとされていて、白熱電球は下から3番目のE、蛍光灯は最上ランクのAである。その代わり、蛍光灯はかなり値段が高い。この他に、蛍光灯よりも更に寿命が長く、消費電力が少ないLED電球も市販され始めているようだが、現時点ではスーパーでは売れない程の高級品である。

ということで、一般的な選択肢は以下のとおりとなる。色合いが異なる白熱電球なども販売されていたが、ここでは普通の電球を購入することを想定する。

1.フィリップス社 白熱電球 0.70ユーロ E
2.〃 省エネタイプ白熱電球 2ユーロ C
3.〃 電球型蛍光灯 6ユーロ A

4.某社 白熱電球 0.40ユーロ E
5.〃 電球型蛍光灯 2ユーロ A

ここで、消費者はどれを選ぶのだろうか。

私は5番だった。3番と言いたいところだが、6ユーロは私(学生)の感覚ではまだ高すぎる。4番の10倍以上もする。メーカーによって性能に違いがあるかもしれないが、同じ2ユーロを払うのであれば、2番よりも消費電力の少ない5番を選んだというわけである。

私のアパートに住む他の学生はどうだろうか。おそらく、経済的な理由から4番が多いだろう。学生は経済的に厳しいということだけではなく、彼らは1年前後しか滞在しないため、長寿命製品に対するインセンティブが低い。また、水光熱費は家賃に含まれているので、消費電力についてもインセンティブが働かない。自らの利益を優先する利己的egoistic思考のみが行動に反映されると、経済性に優れた4番(電球の機能性によっては異なる回答になる可能性もある)が選択される。

では、蛍光灯を選択する動機付けは何だろうか。利己的な価値指向に対して、気候変動に脆弱な生態系や人間に配慮する(べき)という、生物(地球)保全的biospheric、利他的altruisticの2つの価値指向があると考えられている。こうした価値指向は、環境問題に対する信念や意思と密接に結び付き、実際の行動(この場合は、商品の選択)に影響する。

蛍光灯がより選択されるようにするためには、当然ながら、白熱電球との経済的な乖離を小さくすることが必要である。これにより、利己的指向に比べて利他的・生物保全的指向が大きくなる消費者が増え、それが行動に反映されることが期待できる。しかし、この電球の選択に限らない、長期的な行動の(環境配慮型への)転換を進めるためには、指向そのものが変わることが効果的である。

ということで、この電球問題には大した結論を用意していないのだが、この1年間はこうした環境の価値観に関する心理学的なアプローチを研究したいと考えている。

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